「付言事項は、とくにないと思っている方へ」
「付言事項?特にないです」
遺言のご相談の場で、そうおっしゃる方はとても多くいらっしゃいます。
無理に書くものではありませんし、
最初から言葉が浮かばなくても、まったく問題ありません。
しかし、面談の中でこれまでの生活やご家族のことを伺っていくと、
「揉めてほしくない」
「感謝は伝えておきたい」
「できれば、こう受け取ってほしい」
といった想いが、自然とこぼれてくることがあります。
当事務所では、そうした面談中の何気ない会話やお気持ちをくみ取り、
付言事項としての文章をご提案しています。
付言事項とは
付言事項は、遺言書の中で
法的な指示ではなく、気持ちを伝えるための部分です。
財産の分け方だけでは伝わらない、
- 家族への感謝
- 配分に込めた理由
- 争わずにいてほしいという願い
そうした想いを、言葉として残すことができます。
こんな「会話」から始まります
ご相談の場では、きれいに整理された言葉でなくて大丈夫です。
- 子ども同士が揉めるのだけは避けたい
- 不公平だと思われたくない
- 世話になった人に感謝を伝えたい
- 口うるさく指示はしたくない
- 面と向かって言えなかった言葉がある
多くの場合、これらは箇条書きのような断片的な言葉として語られます。
会話を、付言事項の文章に整えます
相談時の会話の一例
- 兄弟で争ってほしくない
- 財産よりも家族関係を大切にしてほしい
付言事項としての文章例
私の死後、相続をきっかけに家族の関係が悪くなることだけは、
私の本意ではありません。
財産の分け方よりも、互いを思いやり、
これからも家族として良い関係を続けてくれることを願っています。
このように、
感情 → 理由 → 願い
の順で整理することで、
読む側にも伝わりやすい、やさしい文章になります。
行政書士が関わる意味
付言事項には法的な拘束力はありません。
それでも実際の相続では、
- 遺言者の気持ちが分かり、冷静に話し合えた
- 配分の理由を理解でき、納得できた
- 感情的な対立を避けられた
というケースが多くあります。
一方で、感情のまま書かれた文章が、
かえって誤解や対立を生むこともあります。
第三者である行政書士が関わることで、
- 表現をやわらかく整える
- 読み手の受け取り方にも配慮する
- 想いを大切にしながら、冷静な文章にまとめる
ことが可能になります。
このような方におすすめです
- 想いはあるが、文章に自信がない方
- 家族関係に配慮した遺言を残したい方
- 「ありがとう」「お願い」をきちんと伝えたい方
相談したからといって、必ず書く必要はありません
面談の中でお話を伺いながら、
- 付言事項を書いた方がよいか
- あえて書かない方がよいか
も含めて一緒に考えます。
無理に言葉を絞り出す必要はありません。
想いを、伝わる形に
遺言は、財産を分けるためだけのものではありません。
これまでの感謝や心配、願いを、
残される方が受け取りやすい形で残すことも、大切な役割です。
「付言事項は特にない」
そう思っている方こそ、
一度お話を聞かせてください。
会話の中にある想いを、
遺言書の言葉として丁寧に整えるお手伝いをしています。

