後見制度と、元気なうちにできる終活の準備

後見

後見制度とは?実は2つあります

後見制度には、大きく分けて
**「任意後見制度」「法定後見制度」**があります。

任意後見制度とは

任意後見制度は、
認知症などで判断能力が低下するに、

  • 子ども
  • 親族
  • 信頼できる第三者や専門家

など、自分で後見人を選び、契約しておく制度です。

ポイントは、
契約しただけでは、すぐに効力は始まらないということ。

元気なうちは、今まで通り生活し、
判断が難しくなった段階で初めて後見がスタートします。


任意後見の注意点

任意後見では、
後見人を監督する「後見監督人」が必要になります。

この監督人は、
本人が選ぶことはできず、家庭裁判所が選任します。

お金の使い込みなどを防ぐための
大切な仕組みです。


任意後見が向いているケース

  • 不動産を所有していて、将来売却の可能性がある
  • 預金の凍結に備えたい
  • 子どもに全てを任せきりにするのは不安

こうした方には、
任意後見が一つの選択肢になります。預金の凍結に備えておきたい理由

終活や後見のご相談で、最近とても多いのが
**「預金はどうなるの?」**というご質問です。

昔と今では、銀行の対応が違います

現在は、詐欺被害が増えていることもあり、
銀行の対応はとても慎重になっています。

実際に、次のようなお話をお聞きします。

  • 数十万円を引き出そうとすると
    「何に使うのですか?」と聞かれる
  • 「ご家族はいらっしゃいますか?」と確認される
  • 場合によっては、
    家族に電話で確認が入る

犬山周辺でも、こうしたケースを耳にします。


認知症と分かると、凍結の可能性が高まります

銀行が
「認知症の可能性がある」
「判断能力が低下している」
と認識した場合、

👉 預金が凍結される可能性は、昔より高くなっています。

凍結されると、

  • 生活費の引き出し
  • 施設費用の支払い
  • 各種引き落とし

が、本人でもできなくなることがあります。

この状態になると、
後見制度を利用しなければならないケースも出てきます。


元気なうちにできる対策の一つ「代理人カード」

ただし、
すべての銀行で同じ対応というわけではありません。

銀行によっては、
**「代理人カード」**を作ることができる場合があります。

代理人カードとは

  • 本人が元気なうちに手続きする
  • 信頼できる家族などを代理人として登録
  • 一定の範囲で、預金の引き出しなどが可能

という仕組みです。

※ 取扱いの有無や条件は、銀行ごとに異なります


大切なのは「元気なうちに知っておくこと」

代理人カードも、
任意後見も、
見守りや財産管理委任契約も、

すべて「元気なうち」にしかできません。

「まだ大丈夫」な今だからこそ、
選べる方法があります。

「困ってから」では、
選べないことも多いのが現実です。


任意後見が難しい場合もあります

一方で、
すべての方に任意後見が向いているわけではありません

例えば、

  • 身寄りがない
  • そして、十分な資産がない

この場合、
任意後見では他人や専門家に依頼することになり、
後見人への報酬を支払う必要があります。

現実的には、
報酬を支払えない状況では、
引き受け手が見つかりにくいケースもあります。


法定後見制度とは

法定後見制度は、
すでに判断能力が低下してから利用する制度です。

次のような場合に利用されます。

  • 身寄りがないまま認知症になった
  • 病気で入院してしまった
  • 施設に入ったが、契約や財産管理をしてくれる人がいない

家庭裁判所が後見人を選び、
本人を支える仕組みです。


不動産や相続が関係するケース

法定後見は、次のような場面でも必要になります。

  • 施設費用を工面するため、不動産を売却しなければならない
  • 相続が発生したが、相続人の中に判断能力が低下している方がいる

このような場合、
後見人をつけなければ手続きが進められません。


生活保護と法定後見

生活保護を利用している、
または今後利用する可能性がある場合、

法定後見であれば
後見人報酬の補助制度が利用できることがあります。

そのため、
経済的に余裕がない場合は、
法定後見が選択されるケースが多いのが実情です。


見守り契約・財産管理委任契約という選択

後見制度の「前段階」として、
見守り契約財産管理委任契約があります。

これらは、
任意後見と一連で契約されることが多いものです。

見守り契約

  • 定期的な訪問
  • 生活状況の確認
  • 変化への気づき

認知症ではないものの、

  • 足が悪くて銀行に行けない
  • 支払いが大変
  • 手続きが不安

といった場面で、大きな助けになります。財産管理委任契約への移行が出来る。


財産管理委任契約

判断能力はあるけれど、
体力的に難しい場合に、

  • 支払い代行
  • 銀行手続き
  • 日常の金銭管理

をお願いできる契約です。


家族がいる場合でも準備は必要?

「後のことをやってくれる家族がいるから、何も準備しなくていい」
そう思われる方もいらっしゃいます。

しかし、
何も準備がない状態が、一番家族を困らせます

子どもの立場からすると、

  • お金の話は聞きづらい
  • 死の話題は切り出しにくい

というのが本音です。


エンディングノートのすすめ

すべてを話す必要はありません。

  • どこの銀行に口座があるか
  • どの保険に入っているか
  • スマホなどのデジタル情報
  • 葬儀やお寺の希望

これらを
エンディングノートにまとめておくだけで、家族は助かります

金額までは書かなくても大丈夫です。


できれば遺言書まで

余裕があれば、
遺言書の作成もおすすめします。

遺言書は、
財産が多い人のためだけのものではありません。

家族が困らないための、思いやりの書類です。


最後に

後見制度も、終活も、
一度にすべてを整える必要はありません。

大切なのは、
知ったうえで、少しずつ考えていくことです。


個別のご相談を通じて、
その方に合った形をご一緒に考えています。

「自分の場合はどうだろう?」
そう思われた方は、
お気軽にご相談ください。

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